金魚放流イベントがネット炎上で中止に…「生態系に影響」「虐待」

By in ニュース on 2016年7月23日
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産経新聞 7月23日(土)15時10分配信

金魚放流イベントがネット炎上で中止に…「生態系に影響」「虐待」
南海泉佐野駅前に掲示されている「金魚の放流」の告知ポスター=大阪府泉佐野市(写真:産経新聞)
 ■主催者困惑「30年来のイベントが…」

 大阪府泉佐野市の名勝、犬鳴山の渓流で30年以上実施されている「金魚の放流」について、インターネット上で「生態系に影響する」「非常識だ」などと問題視する書き込みが相次いだため、今月16日に実施予定だった放流が中止に追い込まれていたことが分かった。30日にも放流が予定されているが、実施するかどうかは検討中だという。主催する同市観光協会は「今回のような反響は初めて。長年親しまれてきた人気イベントなのでできれば実施したい」と頭を悩ませている。

 協会によると、川に金魚を放ち、来場者が捕まえるイベントで、温泉地でもある犬鳴山の知名度アップを目指して昭和60年ごろから毎年実施。府外からも親子連れらが集まるといい、今年も16日と30日に、8千匹ずつ放流する予定だった。

 ところが今月15日、協会事務局を担う泉佐野市まちの活性課に「川に金魚を放流するって本当ですか」という問い合わせの電話が相次いだ。

 職員がインターネットで調べると、イベントを批判する内容のツイッターの投稿が相次いでいた。

 「元々の生態系に影響をあたえる」という環境保全の視点からの批判が多く、「かわいそう」などとする意見もあった。時間を追うごとにコメント数は増え、なかには「環境テロ」「虐待」といった過激な内容もあった。

 想定外の反響に、協会側は同日夜、急遽(きゅうきょ)対策を検討。16日は放流は行わず、来場者に直接配る形式に変更し、フェイスブックなどで告知した。当日は約700人が来場し、川で捕まえることができないことを残念がる人はいたものの、抗議する人はいなかったという。

 市の担当者は「これまで生態系への影響というのはきちんと考えたことはなかった。いろんな考えがあることが分かった」と話す。30日の放流については、法律や環境の専門家の意見を聞くなどして実施するかどうかを検討している。

 川への金魚の放流について、大阪府環境農林水産部水産課は「法律に触れるものではないが、いいとはいえない」と指摘する。同課にはイベントで魚を川に放流したいが、許可が必要かといった問い合わせが時折あるというが、「ダメとはいわないが、控えてもらったほうがいい」と指導しているという。

                   ◇

 ■信じられぬ行為 日本魚類学会副会長で近畿大農学部の細谷和海教授の話

 「元の生態系にない生き物を、外から持ち込み大量に放流するのは自然破壊であって、信じられない行為。在来種との交雑や病気を持ち込む可能性など多くの問題点がある。子供への環境教育の視点からも問題で、自然を保護することを教えるべきなのに真逆のことを示している。生物多様性の保全が重視される今、時代遅れの感覚だ」

 ■影響考えにくい 金魚に関する著書が多い金魚愛好家の杉野裕志さんの話

 「自然環境を守る視点は重要。ただ、金魚は川で生きていくのは難しい生き物で生態系への影響は考えにくく、30年も地域の楽しみとして続いているのなら認めてもいいのではないか。持ち帰った金魚から命を学ぶこともある。ネットではダメだという意見で盛り上がったようだが、一方的に決めつけるのではなく幅広く考えるべきではないか」

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